【熊本県視察研修を実施】
4月20日、経営対策委員会企画の視察研修で、熊本県熊本地震震災ミュージアムKIOKUを11名で訪問し、現地ガイド説明のもと、熊本地震により損壊した旧東海大学阿蘇キャンパスと地震断層、崩落した阿蘇大橋を見学しました。
初めに、地震断層のずれにより大きな損壊を受けた旧東海大学阿蘇キャンパス1号館を見学しました。建物はY字型に作られた鉄筋コンクリート造の建物で、中央部を除く外側3ブロックは耐震補強工事が行われていました。耐震補強の有無では明確な差があり、補強なしでは壁の損壊、窓枠のS字型の変形、階段の寸断など、建物が大きな損壊を受けていることが確認でき、耐震補強の効果の高さとその重要性を実感しました。
阿蘇大橋の崩落現場は、熊本地震の本震直後一晩にして崩落したそうです。橋の崩落は救助や復興工事の遅延を招き、橋下を通る水道管が寸断されてしまったことで、下流の360世帯が約1年半に及ぶ長い避難生活を余儀なくされたとのことでした。
このように建物に被害がなくても長期避難を強いられる可能性があることは、今後の防災対策を立てていく上で重要だと感じました。熊本地震の発生率は16%未満と言われ、「熊本に地震は来ない」と思っていたそうです。能登においても発生率3%未満と言われていたにも関わらず地震が起き、今日、明日にも大阪に巨大地震が来てもおかしくないということを常に意識しておかなければならない状況です。備蓄品の準備に留まらず、家具を固定し倒れてこないようにするなどが重要です。各地で相次いでいる巨大地震を他人事ではなく「自分事」として捉え、1日でも早く、できることから災害に対する備えを行うことの重要性を感じたほか、被災した方の生の声を聞くという経験は非常に多くの学びがあり、大変意義のある研修となりました。
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